勝負の趨勢を決定する「ジョーカー」的存在。パンター、マーケット・キング

2017年7月12日
フットボールのゲームであまり出番の無い方が正直ありがたいのがP(パンター)のポジション。攻撃権を放棄する際にボールを敵陣深くまで蹴り込む専門職ですが、「陣取りゲーム」と形容されるフットボールにおいて勝負の趨勢を決定する「ジョーカー」的存在といっても過言ではありません。

このポジションからNFLでスターダムにのし上がったのが、大型食料品店みたいな名前のオークランド・レイダーズ所属のマーケット・キング。まずは2016年シーズンの芸術的なコントロールパントとWR顔負けの走りっぷりをどうぞ。

こちらでも御覧になれる「ドンキー・ライド」のパフォーマンスが地区ライバルであるカンザスシティ・チーフスTEトラヴィス・ケルシーにトリビュートされた(?)ように、久々にプレイオフ出場を果たしたチームの好調も手伝って一躍「時の人」となりました。

こちらはキングのパントの滞空時間が尋常では無い事が分かる動画になります。アニメで吹っ飛ばされた時に「キラーン」となるアレと同じノリです。

飛距離を稼ぐとここまで飛ばせます。もはや特殊兵器の域に達してますね…

最後に、冒頭でニューヨーク・ジャイアンツの看板WRオデル・ベッカム Jr.も友情出演しているトリックショット映像をどうぞ。

自分の蹴ったボールを自分で捕ったり、あんなに離れたバスケットボールのフープにパントを通すとは実に恐るべきコントロールです。本職の「蹴り」に加えて時に「走り」またある時は「投げ」もあるPこそ、実はフットボール全ボジションの中で最もアスリートなのではないのかなーと以前から感じる事が常々ありました。

目下レイダーズは攻撃の戦力補強が目覚ましいですが、他チームのスカウティングが進むシーズン終盤になると苦境に立たされる可能性も十分に考えられます。そんな時こそ、キングの正確無比な「迫撃砲」がチームの窮地を救ってくれるのかも知れません。



[了]

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