2017年CFB注目QB vol.8 UCLA ジョシュ・ローゼン

2017年11月22日
一年生の時に紹介させて頂いた「大器」も、いよいよNFL入りをうかがう時期を迎えました。

今回のCFB(カレッジフットボール)2017年シーズン注目QBは再登場となる、「ライフルアーム系」よりUCLAことカリフォルニア大ロサンゼルス校ブルーインズ三年生ジョシュ・ローゼンです。

負傷でほぼ棒に振ってしまった昨2016年シーズンからの捲土重来を誓うローゼン。そんな今シーズンの彼を語る上で決してスルー出来ないのが、こちらのSECの猛者・テキサス農工大との激アツな開幕戦であります。


Source:A Game to Remember: UCLA vs. Texas A&M on YouTube.com

 

 

 

何と最大34点差をひっくり返したのはNCAA史上二番目の記録との事。それにしてもゲーム後に歓喜するローゼンの姿は、総選挙の勝利に沸く安倍晋三首相の姿とダブって仕方ありません。

何と言っても、長い距離をバシバシ放れるのが彼の最大の特長です。若干ムチャな体勢から投げても守備選手の予想以上にボールが伸びるため、かなりの頻度でロングパス成功のシーンが見られます。こちらのインタビュー動画で、その剛球を繰り出す安倍首相…もといローゼンのぶっとい腕を御確認下さい。


Source:Josh Rosen after Arizona on YouTube.com

 

 

 

実は今シーズン開幕前のローゼンはプレイ面ではなく、こちらのインタビューにある「フットボールと学業の両立は出来ない」旨の発言で全米の注目を浴びてしまいました。


 

 

 

太字の見出しだけでローゼンを「学生の分を軽視した尊大な若者」と考えるのは早計で、やり取りをよーく読んでみると記者が誘導的に言わせているようにも感じられなくはありません。「二つの『本業』をこなすようなもの」という彼のコメントより、フィールドでの練習と教場での講義それぞれ(勿論トレーニングやミーティング、そして課題にも時間を割かなければならない事も含め)が本当に大変である事を強調したかったように思います。

確かに「大学共通テストの入学基準を上げたとするとアラバマ大のフットボール部がどうなるのか考えてみて下さいよ」の件(くだり)はローゼンのお手付きに感じますが、そんな脇の甘さも我が国の首相に似ているような気が…しかし洋の東西を問わず、「面白い」話題を何とか見つけてやろうとする類のマスメディアは実におっかないですね。



近年のNFLドラフト候補生の間において、負傷して自らの「商品価値」を下げてしまう事を回避するためボウルゲームでのプレイを辞退する風潮がチラホラ見られます。そんな中、ローゼンはというと「自分はそんな事しません!」と高らかに宣わっているそうです。近ごろ彼にまとわり付いてきた「軽薄なヤツ」というイメージを払拭するために、早い段階でアピールしたかったように思われます。

いずれにしろ、今度の年末年始に行われるボウルゲームがローゼンにとって学生最後の試合となるのはほぼ間違いありません。早い段階から嘱望されたのと同時にすったもんだにも巻き込まれてきた学生時代を良い形で締め括り、そしてプロの世界に羽ばたいて欲しいと切に願うばかりです。

[了]

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