シーホークス攻撃最終プレーを指示したダレル・ベヴェル  49回スーパーボウル。シーホークス攻撃最終プレーの背景 vol.1

2015年2月14日

シーホークス攻撃コーディネーター、ダレル・ベヴェルのプレーコール

先日開催された第49回スーパーボウルはシアトル・シーホークスの最終プレーに集約されるといっても過言ではありませんが、その背景となり得る事について数回に分けてお話しさせて頂きたいと思います。

あのプレーを指示したのは、シーホークス攻撃コーディネーターのダレル・ベヴェル。「はて、どこかで聞いた事のあるような…」と思われた方も少なくないはずです。


ウィスコンシン大バジャースのエースQBだった、ダレル・ベヴェル

僕と同年代の皆さんならば、最後に開催されたコカコーラ・ボウル(日本で毎年開催されていたカレッジフットボール公式戦)で来日したウィスコンシン大バジャースのエースQBと言えば思い出されるのではないでしょうか。

この試合でウィスコンシン大はミシガン州立大を破り、見事ローズボウル行きの切符を獲得しました。こちらの動画は、その時のウィスコンシン大が出場した1994年ローズボウルのダイジェストになります(冒頭でコカコーラ・ボウルの様子もちらりと…)。対するUCLAには、J. J. ストークスやジョナサン・オグデンといった懐かしい顔も見られますね。
当時のウィスコンシン大は、強力なOLを擁したゾーンブロッキングのランを軸にブーツレッグのパスを絡めた攻撃を展開していました。加えて自身も身長があまり高い選手ではなかったため、これらの経験がプレーコールやシーホークスQBラッセル・ウィルソン(しかも大学の後輩)の指導に反映されているのかも知れません。
そしてレジェンドQBブレット・ファーヴ大好き世代の皆さんにとっても、ベヴェルは馴染みのある名前ではないでしょうか。


カレッジ卒業後はコーチの道へ

ベヴェルはNFLからのドラフト指名がなく、卒業後はすんなりコーチの道を選択しました。カレッジでの修行後はグリーンベイ・パッカーズのQBコーチに就任して、そこでファーヴと出会い懇意となります。

その後、ミネソタ・ヴァイキングスの攻撃コーディネーターに抜擢(当時のブラッド・チルドレスHCに、ウィスコンシン大編入前の北アリゾナ大で指導を受けていた事も関係しているようで…)されます。すったもんだして二回目の移籍でファーヴがヴァイキングス行きを選択しましたが、ベヴェルがコーチングしていた事が決め手になったのも広く知られる所です。

ヴァイキングスの後は現職のシーホークス攻撃コーディネーターに就任。いずれはHCを務める事になると思われますが、それ以上にフットボール史を動かした人物の一人になり得たのは大変うらやましい限りですよね。



【了】

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