クレムソン大タイガース 1人の選手が1年間に支給される用具の全て

2015年2月10日
久々のフットボール社会科見学となりますが、こちらはACCの雄クレムソン大タイガースで1人の選手が年間に支給される用具の全てになるそうです。

Source:Clemson Football || How Much Gear in a Year? on YouTube.com(記事紹介画像、動画ともに)

 

 

日米の環境の差とスポーツ国際競争力

日本のフットボール選手を取り巻く環境について


僕も実業団時代には防具にアパレル関係や消耗品の支給を受けていましたが、練習用&試合用でヘルメット2個やリストバンドにグローブまで頂けるとは贅沢さを感じずにいられません。

大学側がこんなに支給する事の賛否はさて置き、この日米の環境の差は直視すべき点ではないかなと思います。現在の日本の強豪大学はもちろん、社会人のトップチームでもこれほど支給出来るチームは皆無のはずです。しかもクレムソン大が特別ではなく、1部校であればこれがスタンダードである事も忘れてはなりません。日本ではお馴染み、選手が負担する「部費」という概念はありませんからね…

日本の学生選手はもちろん用具は自腹。消耗品の費用や部費を捻出しなければならないため、アルバイトをしなければならない状況に置かれる学生も少なくありません。

願わくば運動部の学生にはアルバイトに行き来して勤務する時間を、大学の勉強と練習やトレーニング、そして栄養補給と休息に充てて欲しいものですが(自分がそうでなかったため逆に強く感じつつ)なかなか難しいのが現状であります。

スポーツの国際競争力を養え!


その国におけるスポーツの国際競争力を高める方法はいたってシンプルで、沢山の選手がレベルの高い競争を国内で行えば良いだけですからね。ブラジルのサッカーを例に挙げれば、簡単に御理解頂けると思います。

一方、整った環境に生まれた天才に期待するのが日本の場合。在野の才能あるアスリートの発掘がかなり困難な状況であると言わざるを得ません。
高校の一学年上で天才と言っても差し障りのない凄いRBの選手が同地区にいましたが、強豪大学からの勧誘があったにも関わらず高校卒業後は調理師の道へ進んだそうです。

また、学生日本一となった関西学院大のある有名選手が「卒業したらフットボールはやらない」と断言している話も聞きました。確かに、現在の関学以上の環境を持つ社会人チームを見つけるのは至難の業でしょうからね…

日本代表がアメリカ代表に勝つ、あるいは日本人初のNFL選手を誕生させる…これらを実現したいのであれば、一人でも多くの関係者が彼岸の現状を細かく認識する事から始めなければならないのは確かなように思います。




【了】

同じカテゴリーの記事一覧

ページのトップへ戻る