2018年NFLドラフト RB(ランニングバック)特集

2018年4月23日
今回の2018年NFLドラフト注目選手は、また近年ゲームの趨勢を決定する存在となってきたRB(ランニングバック)のポジションになります。まあ、以前特集しました2017年シーズン注目RBの時に登場した選手が殆どなので、「おさらい」という感じでチェックして頂けると幸いに思います。


ペンシルヴァニア州立大ニタニーライオンズ セイクオン・バークリー

各メディア不動のNo.1評価はペンステイトことペンシルヴァニア州立大ニタニーライオンズのセイクオン・バークリー。
「スーパーマン」な感じは他の追随を許さないと言った所でしょうか。スカウティング・コンバインにおけるベンチプレス29回の記録や、一般に公開されている日頃のトレーニングの様子から分かるようにストレングスに関しても文句なしです。



ジョージア大ブルドッグス ソニー・ミシェール

2017年シーズン終盤から全米王座決定戦にかけて評価がうなぎ上りのジョージア大ブルドッグスのソニー・ミシェール。
プレイオフとなった2018年ローズボウルでは、ミシェールの激走がチームを救ったといっても過言ではありません。2017年シーズンにルーキーながら大活躍したニューオリンズ・セインツのアルヴィン・カメーラに近いタイプなので、かなり「旬」なタイプの選手だと思います。



ジョージア大ブルドッグス ニック・チャブ

同じくミシェールと二人三脚でジョージア大のラン攻撃を支えてきたニック・チャブ。
リードを奪っている攻撃がゲーム終盤でボールコントロールする際に、タフに走って確実にゲインを奪うチャブほど心強い選手はいないでしょう。ミシェールとのルームメイト仲良し「タンデム」がこれで見られなくなると思うと淋しく感じますが、御両人のプロでの活躍を期待していきたいものです。



アイオワ大ホークアイズ アクラム・ワドリー

2017年はセイクオン擁するペンステイトに肉薄した好ゲームを演出したアイオワ大ホークアイズのアクラム・ワドリー。
インカットを踏むのが非常に巧みな選手で、エンドゾーンまでの最短距離を創り出す効率の良い走りが彼の特長です。レシーバーとしても優秀で、パスプレイにおいて「プレイメイカー」ぶりを発輝しています。



ウエストヴァージニア大マウンテニアーズのジャスティン・クロウフォード

個人的にはかなり評価高めのウエストヴァージニア大マウンテニアーズのジャスティン・クロウフォード。
ワイルドなルックスに似合わず、攻撃ラインのブロッキング・スキームを理解して走れるクレバーな選手です。基礎能力以上のものを発揮出来る、隠れた逸材だと思います。



Dr.FOOTBALL初登場 「超人系」ランナー3人

サンディエゴ州立大アズテックス ラシャード・ペニー。

アリゾナ州立大サンデヴィルズ カレン・バレージ

オーバーン大タイガース ケリオン・ジョンソン

以前QB(クォーターバック)特集でジャレッド・ステイダムの回に少しお話したオーバーン大タイガースのケリオン・ジョンソン
かつてカレッジフットボール界を席巻したローレンス・フィリップス(ネブラスカ大→ロサンゼルス・ラムズ)のように長い手足を活かしたスプリント能力、大きなサイズに似合わぬアジリティの高さ、そしてコンタクトへの強さを有する事から「超人系」とさせて頂いていますが、次から次へとフィリップスみたいな選手がカレッジフットボール界に現れる事には毎度驚かされます。



オレゴン大ダックス ロイス・フリーマン

そしてラストバッターは長年Dr.FOOTBALLが見守り続けてきたイチ推し選手、『ロールスロイス』ことオレゴン大ダックスのロイス・フリーマンです。
ちょっと嫌な事があるとすぐに転校を考えてしまう昨今のカレッジフットボールにおいて、学生生活の後半はチーム状態に恵まれなかったにも関わらず四年間ダックスで頑張り通したメンタリティは実に「あっぱれ」であります。プロ・デイでのインタビューを受けている時にも、瞳の奥に「今に見てろよ」みたいな静かな炎を感じ取る事が出来ました。RBが必要なのに彼をスルーしてしまうならば、そのNFLのスカウトの目ははっきり言ってビー玉だと思います。


RBの「市場価値」

ちょっと前ならばRBやTE(タイトエンド)はNFLドラフトにて高順位で指名されるのはかなり厳しい状況でしたが、今や両ポジンョンの「市場価値」は急騰しているといっても過言ではありません。攻守の戦術トレンドや既存の選手層がチームの需要を大きく左右するため、有望株自身が「旬」のときに時流に乗る「運」を持っている事は間違いなくプロで成功する上で重要なファクターのひとつに挙げられます。

上記の彼等は「買い手市場」の時期にエントリー出来るため、非較的ラッキーと言えるのではないでしょうか。外野の我々からすると、こうして経済学っぽくフットボールの要素を観察してみると色々なものが発見出来るかも知れませんね。



[了]

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