2018年NFLドラフト トム・ブレイディの後継者候補は誰だ?

2018年4月26日
2018年NFLドラフトを前にして、”G.O.A.T.“(Greatest Of All Time=史上最高の選手)と形容される先発QB(クォーターバック)トム・ブレイディの後継者となる選手をニューイングランド・ペイトリオッツが指名するのでは…という話題をあちこちで耳にします。

ペイトリオッツの看板を背負うニューヒーロー候補

昨2017年シーズンは、若手の控えであったジミー・ガロポロとジャコビー・ブリセットの両者をトレードに出してしまう「ビジネス」を断行。まだまだ先とブレイディ本人は宣っているものの、明らかに「引退」へのカウントダウンが始まりつつあるのも事実。さらに、目下ペイトリオッツが正式に登録している控えQBはベテランさすらい人のブライアン・ホイヤーのみ。チームとしても看板を背負う「ニューヒーロー」を獲得&育成しておきたいのは正直なトコロだと思います。


恐らくジョシュ・ローゼン、ジョシュ・アレン、サム・ダーノルド、ベイカー・メイフィールドの「A群」有望株は上位指名権を持っているチームに持って行かれるため、彼等を指名出来る可能性はほぼゼロと言ってよいでしょう。それゆえ、上記の彼等に準ずる「B群」にあたる選手の中から選択するのが現実的と言えます(ちなみに「A群」「B群」は僕の出身高校での学力別クラスの呼称であります)。


では、その「B群」から選ばれるのは一体誰でしょう。Dr.FOOTBALLの独断的予想では…


ベイカー・メイフィールド同様に幾度とDr.FOOTBALLで紹介させて頂いているワシントン州立大クーガーズの「正統派」イケメンQBルーク・フォーク、彼であります。では、そのフォークがドラフトに臨むまでの道のりを追っていきましょう。


ワシントン州立大クーガーズQB ルーク・フォーク ドラフトまでの道程

NFLスカウティング・コンバイン

まずはNFLスカウティング・コンバインの様子をどうぞ。
正直、この時の仕上がりはよろしくありません。放るボールについても「抜けている」ないし「引っ掛けている」感があるため、レシーバー陣がキャッチし辛そうでした。この時点では、昨年末の負傷から調子が戻っていないように見受けられます。


プロ・デイ

ワシントン州立大での開催に調整が間に合わなかったのか、ユタ州立大で開催したプロ・デイに参加して再びNFLスカウト陣にアピールをしました。

Source:2018 Luke Falk Pro Day at Utah State on YouTube.com

 

こちらの方はかなり良い雰囲気で、長い距離についても回転数のある良いボールを放っています。コンバインでの今ひとつな印象を払拭するだけのパフォーマンスを残せたのではないでしょうか。


ルーク・フォークの投球解析

次はフォークの投球を解析した動画になります。出演しているトレント・デイルファー(ボルティモア・レイヴンズ在籍時に第35回スーパーボウル制覇)、かなり良いオッサンになりましたがやはりメディア映えするパーソナリティをしてますね。
エクスチェンジからのドロップバックについてはスムーズに出来ているので、この点に関しては「プロ向き」と言って良いと思います。投げ終わった後に左腕を身体の中央にたたむ所を見ると、もしかするとブレイディのフォームを意識しているのかも知れません。



ルーク・フォーク 後継者の資格

長身、イケメン、古典的なドロップバック・パサーという属性については文句なしに後継者の資格を満たしていると思いますが、唯一の懸念材料は負傷に対する耐性が高くない点でしょうか。ブレイディは膝の大怪我で棒に振ったシーズン以外は、先発を務めてから殆どのゲームに出場していますからね。結構なヒットを貰っているにも関わらず、隠れた「鉄人」っぷりをブレイディが有している事も忘れてはなりません。

まあ、ビル・ベリチックHC(ヘッドコーチ)の「完成品を求めるのではなく、そこそこしっかりやってくれる素材を育てる」的なポリシーにマッチしている気がしますし、新しいフランチャイズの「顔」としてオススメの選手かと思います。

仮に何処のチームからもドラフト指名されない場合(この可能性は十分に有り得ます)でも、フォークはドラフト外新人としてNFLに挑戦するはずです。恐らくその際は、実家に本拠地が近いシアトル・シーホークスの門を叩く事になるでしょう。ワシントン州立大でも奨学金無しの自主入部生から先発QBに昇り詰めた時のように、どうか筆者と同じ「B群」の意地を見せて欲しいものであります。




[了]

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