2018年CFB注目選手vol.9 ノースカロライナ州立大 QBライアン・フィンリー

2018年10月7日
今回のCFB(カレッジフットボール)2018年シーズン注目選手は結構な「掘り出し物」となる、NCステイトことノースカロライナ州立大ウルフパックから四年生QBライアン・フィンリーです。まずは一躍ブレイクを果たした2017年シーズンのハイライトをどうぞ。
いわゆる「正統派」ポケットパサーに当てはまり、パスプロテクションの中で辛抱強く待ちながら鋭いパスを放る事が出来る選手です。守備選手に刺し込まれた際にも自分の投球フォームを崩さないのは特筆もので、これは将来NFLに進む上で大きな武器となる事でしょう。また、そこそこ機動力があるのもセールポイントとして挙げられます。


そしてフィンリーの素顔チェックも。
インタビューの冒頭で食べた氷菓子みたいなものが歯に染みてしまったのは御愛敬ですが、ニューイングランド・ペイトリオッツ等で活躍したドリュー・ブレッドソーの若い頃のような雄々しさを感じさせてくれます。話し方を聞いてみると、アメリカのフットボール選手というよりイギリスの政治家みたいな印象ですね。
フィンリーのキャリアについて補足すると、最初に入学したボイシー州立大で嘱望(しょくぼう)されながら負傷により先発の座を確保する事が出来なかったという苦い経験を。そこからNCステイトへの転校を決意して今に至るという訳であります。
そんな苦労人フィンリーのポテンシャルの高さを全米のお茶の間に知らしめるきっかけとなったのが、2017年シーズン全米王者クレムソン大との熱戦。こちらのACCネットワークの編集版で御確認下さい。昨シーズン王者のアグレッシブな守備に際して臆する事なく、フィンリーは泰然自若に投げまくってクレムソン大を最後まで苦しめました。
2018年シーズン開幕後も中々の滑り出しで、かなり格下ではありますがジョージア州立大相手に370ヤードの2TD獲得。フィンリーのパフォーマンスもさる事ながら、NCステイトはレシーバー陣がかなり充実しているように見受けられます。
やはり今シーズンの天王山となるのは10月20日の対クレムソン大戦。昨シーズンは肉薄しただけあって、フィンリー始めNCステイトの面々の意気込みは並々ならないと思われます。


近年のNCステイトはフィリップ・リヴァースやラッセル・ウィルソン(四年生でウィスコンシン大へ転校)にマイク・グレノンとNFLで先発を務められるQBを輩出していますが、フィンリーもその系譜を確実に継ぐ名パサーとなるはず。今後も要チェックの選手です。


[了]

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