2018年CFB注目選手vol.4 ミシガン州立大スパルタンズ RB L.J. スコット

2018年8月11日
今回のCFB(カレッジフットボール)2018年シーズン注目選手は、Big Tenの古豪ミシガン州立大より四年生RBのL.J. スコットになります。


攻撃ラインによって作られた走路を正確に判断してゲインを重ねているのがスコットの特長です。ブロッキングスキームの理解は勿論、減速してからの方向転換そして加速という一連の動きがスムーズである故にそのプレイスタイルが成立しているように思われます。

また185cmに100kgのバランスが取れた体躯の持ち主で、ブロックし切れなかった守備選手にスクリメージライン付近で刺し込まれても一発で倒れる事なく走り続けられるのも彼の強みです。


こちらはミシガン州立大の2018年シーズン主力選手へのインタビューの模様になります。


ミシガン州立大マーク・デアントニオHCは人物重視でリクルーティングを行っているだけあって、スコットもオフフィールドでは穏やかな好漢である事が分かります。こちらのインタビューで明言している通り、デアントニオHCを慕っているが故にプロへ進まず四年生もスパルタンズでのプレイ継続を決心したようです。



さてスコットのミシガン州立大の先輩と言えば、現在のNFLで最も「旬」なRBである彼が真っ先に挙げられる事でしょう。



Source:Le’Veon Bell Ultimate College Highlights on YouTube.com

 

 

言わずと知れた、オールプロのファーストチームに二度選出のピッツバーグ・スティーラーズ所属レヴィオン・ベルです。攻撃ラインのブロックをしっかり見て走るスタイルや体格のスペックに関してはスコットとほぼ同じではありますが、一線を抜けてからの加速力はやはりベルの方が一枚上手のように感じます。



かつてフットボールのランニングプレイではRBが走り抜けるタイミングとポイントを固定化するアサイメントブロッキングが主流でしたが、時間経過に従ってRBの走路が四次元的に変化するゾーンブロッキングがプロアマ問わず殆どのチームに採用されているのが現状です。

それゆえ昨今のRBはただ足を速くして身体を頑丈にするだけでなく、攻撃選手のブロックがどのように行われて自分がどのタイミングでどの場所を走り抜けば良いかを理解する事も「必修科目」となります。以前NFLスカウティング・コンバイン期間の面談でゾーンブロッキングにおいて何処を読み取って走っているかを問われた有望株のRBが、何も答えられなかったためドラフトでの指名順位を大きく落としてしまったという逸話もある位ですから。

NFL2018年トップ100選手のインタビューにて、あれだけ走れる秘訣を聞かれたベル曰く「走路が出来るまで自分は"patient"(我慢している状態)である」。現在のミシガン州立大エースのスコットも同様のプレイスタイルである事を鑑みて、この言葉は同校のフットボールで育ってきた故に発せられたように感じます。その辺りの「教育」が徹底されているスパルタンズ出身のRBは今後も要チェックですね。



[了]

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