NFL先発QBにおけるミシガン州立大スパルタンズ卒業生の奮闘① カーク・カズンズ(ワシントン・レッドスキンズ)

2014年10月13日
QBの負傷者がちらほら出て先発の交代が散見されるNFL2014年シーズンの序盤ですが、先発QBの顔ぶれを見ると何とミシガン州立大スパルタンズの卒業生が三人も名を連ねているではありませんか。

質実剛健な選手をプロに送り出すイメージはありますが、同時期にこれほど多くの卒業生QBが先発を務める事は未だかつてなかったような気がします。

…というわけで、その三人それぞれについてこれから三回に渡ってご紹介させて頂きたいと思います。

ワシントン・レッドスキンズ QB カーク・カズンズの下克上

三人の中で最も若く今後の活躍が有望視されているのは、RG3ことロバート・グリフィンⅢ世の足首負傷を受けて、ジャクソンヴィル・ジャガーズ戦からスナップを受けているワシントン・レッドスキンズQBカーク・カズンズであります。

HCの交代、学生時代に着けていた末広がりの8番に背番号を変更、そして婚約と、今年は心機一転出来るような事柄が盛りだくさんのカズンズですが、その転機がこれほど早く訪れるとは本人も想像だにしていなかったでしょう。レッドスキンズOBのジョー・サイズマンもカズンズいち押しのようです。

Source:Joe Theismann: Kirk Cousins Has Played Better Than RGIII (動画、画面キャプチャ)

 

 

決して剛腕の部類ではないのですが、パスの落とし所が大変素晴らしい選手です。守備をしっかり読んでフリーになっているレシーバーを察知する能力が、このコントロールを助けているように思います。

まさにウェストコースト攻撃を旗印とするジェイ・グルーデン新HCのスキームにフィットする人材で、HC本人も試合後のインタビューでその事を明言していました。自身の持ち味を発揮した、学生時代のオハイオ州立大バッカイズ戦での活躍をどうぞ。

一方で、NFLの対戦相手にレシーバーを目で追う癖を悟られ、多くのインターセプトを献上してしまう試合もありました。今までRG3と比べてレシーバーと息を合わせる時間が少なかった事が理由として考えられますが、これから場数を踏んでいけば修正出来るように思います。

さらに付け加えると、パーソナリティの点においてもフランチャイズQBのそれを持っているといっても良いでしょう。品の良い王子様然の好青年ぶりは、全国のお父さんを対象にした娘を嫁にあげても良い運動選手ランキングでトップに踊り出ること間違いありません。

こちらは小児病棟を訪問したときの様子になります。

立場が明らか(RG3=先発、カズンズ=控え)だった頃の二人のデビューを比較した動画をどうぞ。これを観る限り、確かにRG3の運動能力には惚れ惚れさせられます。果たして、ウサギとカメの童話のような結末となるのでしょうか…
これからレッドスキンズが勝ち星を重ねるのであれば、カズンズ続投にミソをつける人が現れる事もなくなるはずです。ただし、攻撃は機能しながらも勝ちに繋がらない状態が続けば、先発QB論争が巻き起こる事は必至でしょう。引き続き、彼等の今後に注目していきたいと思います。

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