2014年シーズン 全米王者最有力はオクラホマ大スーナーズ!

2014年10月6日
久々にNCAAカレッジフットボールの話題となりますが、ずばり2014年シーズン全米王者はオクラホマ大スーナーズであると予想させて頂きます。

最終ランキングの1位と2位のチームがシーズン終了後に直接対決を行うBCS(ボウル・チャンピオンシップ・シリーズ)制度が廃止され、今シーズンから最終ランキング1位から4位までのチームでトーナメントを行うCFP(カレッジ・フットボール・プレイオフ)制度がスタートする事になりました。

レギュラーシーズンで直接対戦していない4チームが白黒をつけられ、マイナーカンファレンス所属チームにも門戸が開かれるという点で、この制度改編を僕個人としては好ましく感じています。

オクラホマ大は第5週時点(第5週はお休み)でランキング4位。首位に比べてプレッシャーが少ない分、残りの2ヶ月余りの道のりを考えるとかなり良い位置につけているのではないかと思います。

それでは第4週までの戦いぶりを振り返ってみましょう。

2014年シーズン 第5週までのオクラホマ大スーナーズ

第1週、LA Techことルイジアナ工科大ブルドッグス戦は危なげない試合運びでした。

Source:Oklahoma Highlights vs Louisiana Tech – 08/30/14 (HD) on YouTube.com (画像・動画ともに)

 

 

第2週、タルサ大ゴールデンハリケーン戦も全く寄せ付けない貫禄を見せつけました。

Source:Oklahoma Highlights vs Tulsa – 09/06/14 (HD) on YouTube.com

 

 

第3週、SECの刺客テネシー大ヴォランティアーズ戦はスコア以上に圧倒した内容でした。守備フロントの大暴れが頼もしい限りです。
第4週、同カンファレンスの強豪ウェストヴァージニア大マウンテニアーズとの撃ち合いを制しました。一年生RBサマージェ・ピーラインのブレイクも大きな収穫です。

オクラホマ大スーナーズの強さの源泉

今年の正月のシュガーボウルでSECの雄アラバマ大クリムゾンタイドを破った勢いに乗っているオクラホマ大ですが、その強みに注目してみると…


1. とにかく守備フロントがランとパスのどちらにも強い。セカンダリーはその恩恵に預かって、思い切りプレー出来ている。LBエリック・ストライカーの運動量も出色。

2. 攻撃に関してはWRを5人配置する隊形からアンバランス隊形まで様々なフォーメーションとプレーを用意し、相手守備に対して切るカードを豊富に持っている。また、QBトレヴァー・ナイトやTEブレイク・ベルを筆頭に選手のプレー遂行能力も高い。

3. やはり名将ボブ・ストゥープスHCが勝ち方を知っている。


ストゥープスHCの戦績に注目してみると、1999年シーズンから指揮を執り、早くも翌2000年シーズンに全米王座獲得。その後しばらくは全米ランキングで後塵を喫しているものの、BIG 12王者は8回を数えています。

こちらは2000年シーズンの全米王者を決めたオレンジボウル(当時は四大ボウルで王座決定戦を持ち回り)になります。相手は、現サンフランシスコ・49ersのWRアンクワン・ボールディンや最年長ハイズマン受賞者QBクリス・ウィンキ擁するフロリダ州立大セミノールズです。
2009年シーズンにオーバーン大タイガースを全米王座に導いたジーン・チズィックHCが、2012年シーズン終了後にSEC内での全敗を受けて解任されてしまった例をみると、このストゥープスHCが長きに渡って好成績を挙げているのは大変価値がある事と分かります。

ちなみにストゥープスHCの年俸は、何と日本円換算で5億7千万円超!トップの専任コーチの年俸相場が2千万〜3千万円と言われ、しかも大多数のコーチが無報酬である我が国と比べると、木星と地球の体積くらいレベルが違いますね…

1985年、オクラホマ大スーナーズ 全米王者を獲得したシーズン

オールドファンの方にとっては懐かしい、全米王座に輝いた1985年シーズンでの対カンザス州立大ワイルドキャッツ戦のハイライトをどうぞ。90年代に黄金期を築いたダラス・カウボーイズ「トリプレッツ」の一人でFOXの現エース解説者としても御存知、UCLAに転校する前のQBトロイ・エイクマンがオプション・プレーを行っている超レアな映像でもあります。

Source:1985 Oklahoma 41 Kansas state 6 highlights on YouTube.com

 

 

当時のオクラホマ大はウィッシュボーン隊形(三人のRBを七面鳥の胸骨型=Yの字に配置)からのオプションプレーが看板でしたが、現在のスーナーズもフルハウス隊形(QBを囲むように三人のRBを配置)から似たようなオプションプレーを見せているのも非常に興味深いです。

学校名がその通称にもなった5-2オクラホマ守備、いわゆるオーキーも強力でした。ゾーンブロッキングが普及するまで、日本国内でもこの守備を採用しているチームがかなり見られた事を思い出します。

オクラホマ大関係者の座談会

こちらはオクラホマ大関係者が集まった座談会の模様です。
NFLとカレッジの両方で王座を獲得したバリー・スィッツアーHCも相変わらずご機嫌ですし、80年代のカレッジを代表するLBブライアン・ボズワースは大人になってもカッコ良いですね。

これからのスーナーズのスケジュールですが、同じBIG 12所属チームとの対戦が続きます。プロ入り確実QBブライス・ぺティ率いる強力攻撃が売りのベイラー大ベアーズとの試合が最初の山場となり、レギュラーシーズン最終戦にはオクラホマ州立大カウボーイズとの地元ライバル対決が控えています。カウボーイズは昨シーズンの復讐に燃えているはずなので、熱戦となる事は必至でしょう。10月以降は待ったなし、実に目が離せません。

オクラホマ大スーナーズのオフェンスライン練習風景

最後にスーナーズの強力な攻撃を支えている攻撃ライン=OLの練習風景(2013年シーズン春)をどうぞ。

Source:OU Football Spring Practice Report No. 3 on YouTube.com

 

近頃のアメリカのOLは手足の長いスラッとした感じの選手が多い傾向にありますが、こちらは昔ながらの「おかわり君」っぽい選手が多く非常に好感が持てます。縁の下における彼等の献身にも期待していきましょう。



第6週のゲームにて、何と格下のTCUことテキサスクリスチャン大にうっちゃられてしまいました。これでランキングの後退は免れませんが、何とか食らいついて4位以内に戻って欲しいものです。

それにしても、フットボールの予想は本当に難しいですね…



GO!SOONERS!

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