新QBカテゴリー「Snapshooters」其の二 マイケル・ヴィック

2015年12月28日
Dr.FOOTBALLが独断で選ぶ"Snapshooters"の現役選手第二弾は現ピッツバーグ・スティーラーズでバックアップを務めるマイケル・ヴィックであります。まずはフィラデルフィア・イーグルス時代に6TDをマークした2010年のゲームハイライトをどうぞ。

マイケル・ヴィックのパフォーマンス

NFLデビューしたアトランタ・ファルコンズでスターダムにのし上がるも闘犬問題でブランクを強いられ、復帰後から現在まで早くも3チームを渡り歩いてきました。ヴィックのようにカムバックを目指すもののロスター入りさえままならない選手が殆どの中、各チームでQBとしての仕事をしっかり務めているのは彼が素晴らしいパサーである証拠以外の何物でもないと思います。ヴィック並の機動力があるQBは昨今それなりに存在しているように見えますが、その中でパスを決める能力も持ち合わせた選手は彼以外に皆無と言っても良いのではないでしょうか。

ヴァージニア工科大時代のトレーニング内容を以前聞いた事がありますが、フルスクワットをかなりの高重量で挙げていたようです。その時の蓄積が安定したスクランブルとスローイングに今も反映されているのかも知れません。

スティーラーズのエースQBビッグベンことベン・ロスリスバーガーが負傷で戦線離脱していた時も、ヴィックは落ち着いてリリーフを務めました。若い頃は「ムチャ走り」していた局面でも、ポケットの中で潔くサックされる忍耐強さも見せてくれます。ただ、この後の試合でヴィック自身も負傷して戦線離脱してしまったのは口惜しい限りで…

「Snapshooters」としてのマイケル・ヴィック

投球メカニズムではまさに"Slingers"の代表格に挙げられますが、"Snapshooters"が持っている「ある共通点」をスローイングの中で確認する事が出来ます。バリバリ走り回っていた頃に比べて負傷がちで確実に体力が落ちてきた事は否めませんが、ベテランとなったヴィックが己の技術を昇華させる姿をまだまだ見届けたいものです。



[了]

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