捲土重来 -カムバックの体現者たち- NFL・カムバック賞他

2014年7月13日
現役生活を脅かすような負傷から復帰して好パフォーマンスを披露した選手に贈られるNFLのカムバック賞ですが、何とこちらを二度受賞した強者がいます。

サンフランシスコ・49ERS RBガリソン・ハースト

その選手はサンフランシスコ・49ERS(一回目の受賞はアリゾナ・カーディナルズ時代)でプレーしたRBガリソン・ハーストですが、現エースのフランク・ゴア以前にナイナーズのランニングゲームを牽引していました。数少ない動画から、釣り上げたばかりのサバのように活きが良い独走シーンをどうぞ。

 

スーパーボウルMVPとカムバック賞と

スーパーボウルMVPを獲得するのも相当の価値がありますが、ぶっちゃけた話その一試合で活躍(スタッツの数字を残す事)が出来ればOKみたいな所があるように思えます。(とはいえ、やはりジョー・モンタナの三度受賞は別格ですが…)
例えば、第30回スーパーボウルでのダラス・カウボーイズCBラリー・ブラウンは2回の「ごっつあん」インターセプトでMVPを獲得してしまいました。その時に、NHKで解説をしていた大橋巨泉さんが「MVPはニール・オドネル(対戦相手ピッツバーグ・スティーラーズQB)ですよ~」と皮肉られていたのも鮮明に覚えています。(ただしオドネルを弁護すると、インターセプトの際にWRがルートを間違えていた可能性や、試合全体を通じてスティーラーズのレシーバー陣の落球が多かった事もご考慮を…)
その第30回スーパーボウルのダイジェストはこちらです。

 

ちなみに、冒頭のガリソン・ハーストが最初のNFCカムバック賞(AFCは現ナイナーズHCジム・ハーボー)を受賞したのもこのシーズンで、ラリー・ブラウンの方はというとオークランド・レイダースに移籍した翌シーズン以降は鳴かず飛ばずだった事も記しておきます。
トレーニング内容が制限される中、復帰がいつになるか、それどころか復帰自体が出来るかどうかが分からない状況下で、長い時間を過ごす事でのストレスは想像を絶するものがあるでしょう。その苦行といってもよい経験を乗り越えて活躍した選手に贈られるカムバック賞は、明らかにスーパーボウルMVPを超える価値があるのではないかと個人的に感じます。

フットボール以外のカムバックと「捲土重来」

フットボール以外の競技に目を向けると、大病を患って奇跡的なカムバックを果たした代表的な例として、自転車競技のランス・アームストロング選手を思い出される方も少なくないのではないでしょうか。こちらはESPNの本人出演のCMになります。

 

そしてカムバックは狭い人間界に止まらず、野生の世界においても実践されているようです。ネット上でもにわかに評判となっている、こちらの鷹の動画をどうぞ。

 

掲題の「捲土重来」は京都大学フットボール部が度々掲げるスローガンで、僕が高校生だった時に初めてお目見えしたように記憶しています。文字通り巻き返しをはかる決意を表す言葉ですが、今まさに「捲土重来」にある皆さんにとってのエールとなれば幸いに思います。

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