アラモボウル2016 オレゴン大ダックス vs テキサス・クリスチャン大ホーンドフロッグス (2016年1月2日開催)

2016年1月12日
『新年六大ボウル』に含まれてはいませんが、2016年正月のボウルゲームで最も劇的であったのはこちらのオレゴン大ダックス(Pac-12 第2位)とTCUことテキサス・クリスチャン大ホーンドフロッグス(Big 12 第3位)のアラモボウルと断言させて頂きます。NFLのプレイオフまで我慢出来ないという皆さんには持ってこいのゲームです。

試合の見所

実はTCUのエースQBトレヴォン・ボイキンが大晦日にバーで暴れて逮捕されてしまい、すぐに保釈されたものの出場停止処分という事態が発生。シーズン当初TCUはランキング上位に位置し、自身もハイズマン候補に数えられていただけに、負傷のため欠場を強いられチームも星を落とす等でムシャクシャしていたんでしょうね…学生最後の試合であったのに口惜しい限りです。

TCU内に動揺が走ったのはいうまでもありませんが、ここで同じく四年生で学生最後の試合となる控えQBブラム・コールハウゼンが気を吐きました。若い頃のアラン・ドロン然の男前にも関わらず、芝の上なのに「泥臭い」プレーで身体を張っています。

かたやオレゴン大もマーカス・マリオタが離脱した影響を感じさせず、新エースQBヴァーノン・アダムス Jr.と肉弾RBロイス・フリーマンを軸にしたハイパワーな攻撃を相変わらず展開しています。何でも出来るフリーマンはプロに進んでからも楽しみですね。

試合以外にも見所満載

ゲームの内容以外に見所は盛り沢山で、

①解説はテキサス大を全米王座に導いた名将マック・ブラウン。メリケンサックのようなチャンピオンリングと思しきごっつい指輪につい目がいってしまいます。

②両軍エンドゾーンのペイントが実に凝っている点。最早ちょっとしたアートみたいなもので、制作過程もチラッと映ります。

③オレゴン大の著名な卒業生でナイキの創業者でもあるフィル・ナイトもサイドラインで観戦。若いと思っていたら結構お爺さんなんですね…

④『天空の城ラピュタ』の敵役ムスカ大佐に三ヶ月間バーガーキング通いさせた感じのTCUゲイリー・パターソンHC。紅白歌合戦の出演歌手よろしくハーフタイムで衣替えをするというオチャメぶりを発揮しています。

「What we learned」このゲームからの教訓

そしてこのゲームの"What we learned"は「過去と未来を断ち切れは自ずと道は見えてくる」「ウサギとカメの話はノンフィクション」の二点です。ゲーム内容は勿論そうですが、ずっとボイキンの影に隠れていたコールハウゼンの姿からも感じ取る事が出来るのではないでしょうか。

21世紀の「アラモ砦の攻防」をどうぞ御堪能下さい。



[了]

Source:Oregon vs TCU full game Alamo Bowl 2016 on YouTube.com

 

 

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